アベンチュリンクォーツと聞くと、私が思い描くのは鮮やかなグリーン。実は先日、その常識を覆すような品に出会いました。

「マイカインクォーツ」のはずが、鑑別結果は「アベンチュリンクォーツ」
今回ご紹介する石は、もともと「マイカインクォーツ」として仕入れたものでした。
見た目は無色透明、少しミルキーがかった水晶で、一見すると普通のクォーツと変わりません。
しかしよく見ると、粒の内部にきめ細かい輝きが散らばっていて、まるでダイヤモンドダストのような表情を見せてくれます。

念のため鑑別に出したところ、結果は意外にも「アベンチュリンクォーツ」。
マイカ(雲母)は検出されず、内包物の輝き方からアベンチュリンと判定されたようです。
緑色というイメージが強かった分、この結果には正直驚かされました。

そもそもアベンチュリンクォーツとは?
アベンチュリンクォーツは、クォーツ(石英)の中にクロム雲母(フクサイト)やヘマタイト、ゲーサイトなどの微細な結晶を内包することで生まれる、キラキラとした輝きが特徴の天然石です。
この輝きは「アベンチュレッセンス」と呼ばれ、石名の由来にもなっています。
名前の由来は18世紀のイタリア・ヴェネチアのガラス職人のエピソードから。
溶融ガラスに誤って銅片を落としてしまったところ、キラキラと輝く箔状の仕上がりになったことから、イタリア語で「偶然」を意味する「a ventura」にちなんで名付けられました。
色は内包する鉱物によって多彩で、クロム雲母を含むと緑色に、ヘマタイトやゲーサイトを含むと赤褐色〜ブラウンになるなど、実はさまざまなバリエーションが存在します。

今回のように無色透明に近いタイプも、その一つというわけです。

「ホワイトストロベリークォーツ」という呼び方も
調べてみると、こうした無色〜ミルキーな地に輝きを持つタイプは「ホワイトストロベリークォーツ」と呼ばれることもあるようです。
ただ、ストロベリークォーツは本来カザフスタン産のヘマタイト・レピドクロサイトを内包した赤〜ピンク色の水晶を指す通称。
今回の石とは内包する鉱物も色味も異なるため、この呼び方はやや飛躍している印象も否めません。

「ストロベリークォーツ」という言葉自体、鉱物名ではなく見た目由来の通称のため、こうした呼び方のゆらぎが起きやすいのも天然石ならではの面白さです。
産地はロシア
今回の石の産地はロシア。アベンチュリンクォーツというとインド産のグリーンアベンチュリンが代表的ですが、ロシアをはじめ、ブラジル、ジンバブエ、タンザニア、チリなど世界各地から産出されています。
こんな人におすすめ
- 定番の「緑のアベンチュリン」とは違う、珍しいタイプを探している方
- 涼しげで透明感のある天然石を探している方
- 鑑別で分類が変わる、天然石ならではの奥深さを楽しみたい方
まとめ
「マイカインクォーツ」として仕入れたはずが、鑑別してみると「アベンチュリンクォーツ」だった――そんな思いがけない出会いから生まれたタイプです。
緑のイメージが強いアベンチュリンですが、無色透明で涼しげなこのタイプは、今の季節にもぴったりの一品です。
本日の新着商品は7月7日の新着先取りライブでご紹介しています。動画ではマクロレンズを使って拡大した様子もご覧いただけますよ。美しい天然石の世界をお楽しみください。































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