プレナイトとはどんな石なのか?このページでは、プレナイトの成り立ちや選び方、意味や効果などについてお話しします。
もくじ
プレナイトとは?
1788年、オランダ陸軍のヘンドリック・フォン・プレーン大佐は、南アフリカのケープ・コロニーや喜望峰でぶどうのように見える黄緑色の鉱物を発見しました。彼は、その鉱物をグリーンのプレーズ(カルセドニー)と思い国に送りました。
その鉱物を送った先に居合わせた、ドイツの鉱物学者アブラハム・ゴットロープ・ウェルナーは、この石がプレーズではないと考えて分析を行い、1790年に新種の石であることが判明。発見者のプレーン大佐にちなんで「プレーナイト」と名付けられました。
プレナイトはカルシウムやアルミニウムを含む含水ケイ酸塩鉱物です。淡い緑色のものが有名ですが、灰色や白、黄色のものもあります。原石は板状や脈状の結晶で産出されることが多いのですが、稀にぶどうの房のような塊で産出されることがあります。この形から和名は「葡萄石」と名付けられています。
安山岩、玄武岩などの火成岩のすきまに熱水作用によって生成され、沸石(ゼオライト)や方解石(カルサイト)とともに産出します。また、低温低圧の広域変成岩やスカルンなどからも産出します。
完全透明なものは非常に稀ですが、淡緑色、淡青緑色、黄色の半透明の塊はカットされ宝石として使われます。繊維状結晶の集合体はカボションカットされることが多いですね。カットするとキャッツアイ効果を見せるものもあります。
名前の由来
オランダの鉱物収集家で軍人のプレーン大佐が南アフリカの喜望峰で発見したことから「プレナイト」と命名されました。鉱物名に人の名前が付けられた最初の石といわれています。
ただ、この名前はあまり浸透しませんでしたので、しばらくは「ケープ・エメラルド」という名前で流通していたそうです。
和名の「葡萄石」は、原石の形からして非常に似合う名前ですね。本当にマスカットの房を見ているようです。
主な産地
オーストラリア、インド、イギリス(スコットランド)、カナダ、アメリカ(ミシガン州)、フランス、南アフリカ、ロシアなど、世界5大陸で産出されます。
取り扱いについて
硬度は十分ですが劈開性に富むため、ファセットカットされた石などはエッジがさらされないような石留の配慮が必要です。
また、硬度が6から6.5ですので、水晶やトパーズ、ルビー、サファイア、ダイヤモンドなどとの重ね付けはオススメできません。いろいろな種類の石を組み合わせてブレスレットを組むときは、シリコンスペーサーやロンデルなどを挟むのが良いでしょう。
水や汗などで劣化しにくい石ですので、普段はやわらかい布などでやさしく拭いてください。しつこい汚れについては中性洗剤を垂らしたぬるま湯などで洗っても大丈夫です。
長時間の直射日光にさらされると、色が褪せる場合がありますので、注意しましょう。
石言葉・効果・意味など
プレナイトの石言葉は、リラックス、頭をクリアにする、精神的な浄化
プレナイトの意味や効果としては、心身を身軽にしてくれる石といわれています。穏やかな波動を持ち、リラクゼーションをもたらしてくれる。感情的な問題や怒りや不安を和らげ、ゆったりした気分になれるよう促してくれます。部屋に置くと部屋全体がリラックスした雰囲気をかもし出してくれるような石です。ついつい頑張りすぎてしまう人は、この石でリラックスしてみてください。貯め込んでしまった緊張感や、身体のこわばりを解消してくれるかもしれません。
プレナイトは何月の誕生石?
月の誕生石には指定されていません。9月16日の誕生日石と書かれている文献があります。
プレナイトの品質と選び方
半透明の石なので、完全な透明はありませんが、光を通す感じが欲しいですね。また、内包物が少なく、色味も均一なもの、光沢の美しいものを選びたいところです。内包物としては、エピドート(緑簾石)が入ることがあります。
処理について
ビーズやカボションルースなどに加工するためには、通常は含浸処理が施されます。
プレナイトの繊維状組織の間には亀裂が入ることが多く、そこにオイルを含浸することがあります。また、白やグレー系のものを着色したものもあります。
プレナイトの偽物
偽物には出会ったことはありませんが、ガラスやプラスチックで似せた玩具的なものはあるかもしれません。
プレミアムストーンギャラリーでは、高品質の品や面白い品を集めています。ぜひ一度ご覧ください。
プレナイトの鉱物データ
鉱物名 | prehnite(プレナイト) |
和名 | 葡萄石(ぶどういし) |
分類 | ケイ酸塩鉱物 |
化学式 | Ca2Al(AlSi3)O10(OH)2 |
結晶系 | 直方晶系 |
劈開 | 良好(1方向) |
硬度 | 6-6.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 緑色、黄色、白色、灰色 |
比重 | 2.8-2.9 |
屈折率 | 1.61-1.67 |
分散 | − |
誕生石 | なし |
主な産地 | ブラジル、アメリカ、マダガスカル、アフガニスタン、パキスタンなど |
石言葉 | 健康美のいざない、真実を見抜く力を養う |
取り扱いの注意 |
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