タンザニア産グリーンカイヤナイトのブレスレットが入荷しました。
正直に言います。最初に「グリーンカイヤナイトが来ます」と聞いたとき、そこまで期待していませんでした。ところが実物を見て、ちょっとびっくりしました。

これ、カイヤナイトには見えない
パッと見せられたら、おそらく誰もカイヤナイトだとは思わないでしょう。
「グランディディエライトじゃないの?」──そう思わず口をついて出てしまうほど、深く澄んだブルーグリーンの色味です。カイヤナイトといえばブルーが定番。
グリーンはそもそも流通が少なく、ましてここまで鮮やかなブルーグリーンは、当店でも初めて扱う色合いです。
(ライブ配信中にも視聴者の方が一発で「カイヤナイト」と当てていましたが、正直すごいと思いました。)
この色はどこから来るのか
ブルーカイヤナイトの青色は鉄とチタンの作用によるものですが、グリーンカイヤナイトの発色因はクロムやバナジウムとされています。
バナジウムの比率が高い石ほどブルーグリーン寄りの色味が出やすく、クロム優位の石はやや温かみのある濃いグリーンになる傾向があります。
今回のタンザニア産はブルーグリーン寄りの色が特徴的で、バナジウムの影響が強い石と考えられます。
また、従来品のような黄緑系のグリーンカイヤナイトにはFe³⁺(三価鉄)の関与が報告されている例もあり、ブルーグリーン系とは色の原因となる元素が異なる可能性があります。
同じ「グリーンカイヤナイト」という名前でも、含まれる微量元素の違いによってまったく異なる色になる──そこがこの石の面白いところです。
産地はタンザニア。今回は透明度が高く、光を通すと色の深さがよくわかる粒が揃いました。


従来品と並べると、色味がかなり異なる
当店では以前にもグリーンカイヤナイトを扱っていましたが、今回のものと比較すると色味がかなり異なります。
従来品は黄緑寄りのグリーンで、ペリドットに近い印象です。
一方、今回のタンザニア産はブルーグリーン。グランディディエライトやブルーグリーンのアクアマリンに近い、深みのある色です。
先述のとおり、この色の違いは発色因となる元素の違いから来ています。
どちらが良い・悪いではありませんが、今回のほうが個人的に刺さりました。
また、グリーンとブルーが混在するバイカラー傾向の粒は特に流通が少なく、今回の入荷品にもそういった粒が含まれています。

似た石と比べてみると
このブルーグリーンの色を見て、グランディディエライトを連想した方も多いのではないでしょうか。
グランディディエライトはマダガスカル産の希少石で、その深いブルーグリーンは宝石愛好家のあいだで高く評価されています。
ただし、良質なものは非常に高価で、ブレスレット用の玉が揃うことはほとんどありません。
アクアマリンのブルーグリーン系とも色味は近いですが、アクアマリンと比べると今回のカイヤナイトはより緑の比率が高く、落ち着いた深みがあります。
フローライトの青緑色に近いと感じる方もいるかもしれません。
いずれにせよ、「カイヤナイトらしくない」色であることは確かです。
石の名前を知らずに見せられたら、まず当てられないでしょう。

カイヤナイトという石について
せっかくなので、カイヤナイト自体の特徴も少し触れておきます。
カイヤナイトはアルミニウムの珪酸塩鉱物で、変成岩の中に生成されます。
特徴的なのはその方向による硬度の違いで、結晶の長軸方向では硬度4〜5程度ですが、直交方向では6〜7に上がります。
同じ石でも方向によって硬さが変わるという、鉱物の中でも珍しい性質を持っています。
ブレスレットとして使用する際は、この性質を踏まえた加工が必要になります。
カボションに仕上げることが多いのもそのためです。
今回の入荷品も丸玉に仕上げられており、その透明感と色の深さが存分に楽しめます。
着色ではありません
青系の鮮やかな石では着色品が混在することがありますが、このブルーグリーンの色味では着色の可能性はまずないと判断しています。
グランディディエライトであれば、この価格帯では到底手に入らない色です。
最後に
グリーンカイヤナイトはこれまであまり積極的に仕入れていなかったのが正直なところです。
でも今回の色を見て、考えが変わりました。
石そのものの美しさをきちんと伝えたい──そう思わせてくれる入荷でした。
ご興味のある方はオンラインショップでご覧ください。
本日の新着商品は5月19日の新着先取りライブでご紹介しています。
動画ではマクロレンズを使って拡大した様子もご覧いただけますよ。
美しい天然石の世界をお楽しみください。



































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