きれいだな〜面白いな〜と感じたのはもちろんですけれども……
そのうえで、この石に手を伸ばした決め手は別のところにありました。
「レーザークォーツ」という名前を聞いたのが、そもそも初めてだったこと。
そして細長いポイントに、何かがびっしりと付いていたことです。
これは何だろう。
その興味で仕入れた、というのが正直なところです。
レーザークォーツとは
レーザークォーツは、鉱物としてはクォーツ(石英)そのものです。正式な鉱物種の名前ではなく、結晶の形につけられた呼び名になります。
水晶の結晶は、六角柱がまっすぐ伸びて、先端が錐(すい)の形に閉じるのが基本の姿ですよね。レーザークォーツは、この柱の部分が一本の軸に沿って極端に長く伸びます。横方向の面はほとんど育ちません。その結果、根元から先端へ向かって細く絞り込まれ、先端の錐面は驚くほど小さくなります。レーザー光線のようなシルエット、という呼び名はここから来ています。

とてもスッキリしてカッコいい結晶ですね。
もちろん、この形は研磨で作られたものではありません。削って尖らせた水晶ポイントとは違い、結晶が育つ過程でそのまま細くなっています。ただし、なぜこの育ち方をするのか、その条件まではっきり分かっているわけではありません。
柱面には成長のあとの細かな条線が走り、透明な部分と曇った部分が混じります。鉄の鉱物が表面に付いた状態で採れることもあります。
付着物の正体が知りたくて、鑑別に出しました
今回入手したポイントの中から、特徴的な2本を鑑別依頼しました。
どちらも六角柱の柱面に、黒っぽい付着物が乗っています。1本はびっしりと覆われていて、初めて見たときは人工的に貼り付けたのかと思ったほどです。もう1本は、細かな粒が散らばるように付いています。

あまりに気になったので、この2本は鑑別に出すことにしたんですよね。
結果は、どちらも天然のクォーツクリスタル。そして知りたかった付着物の正体まで、きちんと記載されていました。黒く見えていたのはヘマタイトの微結晶で、2本とも柱面の3面に付いています。面白いのは、この黒がただの汚れに見えないことです。細かな粒が光を受けて、キラキラと反射します。

密に覆われたSG025のほうには、さらに書き足しがありました。柱面と垂直の方向に水晶の小結晶群が成長していること。そして粘土鉱物とパイライトを伴ったライモナイト(褐鉄鉱)の塊が付いていること。黄色っぽく見えていたのがそれです。鑑別書は、この2本にお付けしてお届けします。

あとから分かった、鳴るということ
仕入れたあとの話です。2本を軽く触れ合わせてみたところ、鈴のような澄んだ高音が鳴りました。結晶同士を軽く当てると澄んだ金属音が鳴る石は「シンギングクリスタル」と呼ばれることがあるそうです。レーザークォーツのように細長い形の水晶にこれが多いと言われていて、つまり今回の2本は、その当たりだったということになります。
ただし、正直に書いておきます。この音は、結晶を2本軽く触れあわせることで、初めて鳴るものです。一本だけを手にしても、同じようには鳴りません。ライブでお聞かせできたのも、手元に2本そろっていたからでした。
正直に、気になったところも
良いことばかりではありません。表面に付着物があるぶん、澄み切った透明な水晶をお探しの方には向きません。あくまで、付着物の景色を面白がっていただける方向けです。先端が細く尖っているので、強い衝撃や落下には注意が必要ですね。
本日ご案内するレーザークォーツ
今回入荷したのは、アフガニスタン産のレーザークォーツです。
SG025(約90.3×12.8×16.9mm・14.25g・鑑別書付・38,000円)。ヘマタイトが柱面3面をびっしり覆い、全体が黒っぽく沈んで見える一本。白い水晶の小結晶と、ライモナイトの塊も付いています。


SG028(約85×17.3×15.1mm・25.04g・鑑別書付・33,000円)。ヘマタイトは柱面3面に散らばるように付き、残りの面は透明なまま。黒い粒が光を受けてキラキラします。


ペンダントトップを作ってみました
原石がとてもカッコいいので、ペンダントトップにしたら映えるかな?と思い、3本の原石をワイヤーで編んでもらいました。削らず、原石のままの姿で仕立てています。
ワイヤーは真鍮+金メッキ。チェーンは付属しません。鑑別書が付かない分、価格は原石より抑えめです。
10cm前後の長いペンダントが、胸元でキラキラと輝きます。
SG027(約100×20×13mm・31.3g・29,000円)。


SG029(約110×22×14.2mm・29.9g・29,000円)。


SG030(約90×20×15mm・15.9g・29,000円)。


いずれも一点物です。写真の個体をそのままお届けします。
答え合わせが、いちばん面白い
名前も知らない、付いているものの正体も分からない。それでも面白そうだと思って仕入れて、あとから鑑別書で答え合わせをする。この順番が、いちばん面白いんですよね。
動画もご覧ください
この石も、毎週火曜夜9時のYouTubeライブで先にご紹介しました。次の新着も、いちばん早いのはライブです。
\字を見ず、石を見る/新着先取りライブ 2026/8/18(該当シーン:1:18:12〜)































