深い群青の世界の中に、ひとすじの光が走る——
その瞬間、まるで夜空の奥に潜む宇宙のかけらを見たような錯覚を覚える。
それが、アフガナイト(Afghanite)という希少な鉱石です。
アフガナイトは、1968年にアフガニスタン北東部・バダフシャーン地方で発見された鉱物で、その名も発見地に由来しています。
この地域は古くからラピスラズリの産地として知られていますが、その中からさらに透明感と深みを併せ持つ青の結晶が見つかりました。
それが「アフガナイト」。
青の中の青、まさに“幻の青石”と呼ばれるにふさわしい存在です。
アフガナイトの基本データと鉱物的特徴
- 英名:Afghanite(アフガナイト)
- 和名:アフガン石
- 化学式:(Na,Ca,K)₈(Si,Al)₁₂O₂₄(SO₄,Cl,CO₃)₃·H₂O
- 鉱物グループ:灰霞石(カンクリナイト)グループ
- 結晶系:単斜晶系
- モース硬度:5.5〜6
- 透明度:透明〜半透明
- 色:青色、無色、淡緑色など
- 主要産地:アフガニスタン、イタリア、カナダ、アメリカ
アフガナイトはフェルドスパソイド(準長石)の一種で、シリカ(SiO₂)の含有量が少ない鉱物です。
結晶構造に硫酸・塩素・炭酸イオンを含み、これがあの独特の青色を生み出しています。
ラピスラズリのような濃紺に近い青を見せることもありますが、アフガナイトはより透明感があり、光を含んだような“澄んだ青”が特徴です。

光の魔法——アフガナイトの蛍光現象
アフガナイトの魅力は、目に見える色だけではありません。
ブラックライトを当てると、石の中からピンクやオレンジ色の蛍光を放つことがあります。
まるで夜の海の底で、静かに星が灯るような幻想的な光景。
これは、鉱物中の硫黄やナトリウムの微細な構造が紫外線に反応するために起こる自然の魔法です。
青の中に眠る光——それは、アフガナイトが持つ“内なるエネルギー”を象徴しているのかもしれません。

職人泣かせの石
アフガナイトは非常に割れやすく、加工が難しい石です。
モース硬度5.5〜6という数字が示すように、強い圧力をかけると容易に欠けてしまいます。
そのため、ブレスレットとして美しく仕上げるには、高度な技術と繊細な手作業が求められます。
職人の熟練した手によって丁寧に磨かれた一粒一粒は、もはや小さな芸術作品。
このブレスレットに使われている珠も、そうした希少な高品質アフガナイトを贅沢に使用しています。
市場に出回るアフガナイトのブレスレットは非常に少なく、
それゆえこの美しい青を手にできる機会は、そう多くはありません。
アフガナイトの石言葉
アフガナイトの石言葉は「真実に向かう勇気」「頭脳明晰」「才能開花」。
古くから、知性を高め、思考をクリアにする石として珍重されてきました。
深く透き通った青は、冷静さと洞察力を象徴します。
持ち主の中にある混乱を鎮め、真実を見抜く感性を呼び覚ますといわれます。
また、人間関係の調和をもたらし、感情のバランスを整える力もあるとされます。
クリエイティブな仕事や学びの場で、自分の内なる声に耳を傾けたいとき。
アフガナイトは、その静かな輝きであなたを導いてくれるでしょう。
天然石の「パワー」や「効果」を保証するものではありません。
これらは文化的・歴史的背景に基づく“参考情報”としてご紹介しています。
実際の石選びにおいては、「石そのものの美しさ・品質」を重視してお選びいただくことをおすすめしています。
ラピスラズリとの違い
今回のアフガナイトをひと目見て、
「ラピスラズリに似ているな・・・・」
と感じましたね。
鑑別機関に成分を確認していただいたところ、次のような回答を得ることができました。


鑑別の結果によると、厳密には「アフガナイトを含む岩石」ということになりました。
まぁ、アフガナイトは非常に希少な鉱物ですので、100%アフガナイトではないものの、十分貴重なブレスレットになりますね。
せっかくなので、今回のアフガナイト(を含む岩石)とラピスラズリの成分の比較も表にしてみました。

ラズライトとパイライト以外は重なるところがなく、似て非なる石ということが言えますね。
3年前の悪夢(偽物のアフガナイト)
そういえば、アフガナイトと聞いて、
一瞬、3年前に買った偽物アフガナイトの思い出がよみがえりました。(泣)
3年前、アフガナイトとして買い付けた品が、鑑別によってアフガナイトの成分が存在しないことがわかったんですね。
結果が「マトリクスラズライト」(=ラズライトを含む岩石)だったので、惜しいところだったのかも知れませんけど。
まぁ、それだけ「アフガナイト」を含むということはとても貴重なんですよ。
今回は、しっかりアフガナイトを確認できたので、本当に良かったです。
色味の違い
ラピスラズリが「天空の青」だとすれば、アフガナイトは「光を含んだ青」。
同じ青でも、質感がまったく異なります。
ラピスが重厚で力強い印象を与えるのに対し、アフガナイトは軽やかで透明感があり、どこか知的で洗練された印象を持ちます。
そのため、ジュエリーとしても男性・女性問わず身につけやすく、落ち着いた中にも神秘的な魅力を感じさせます。
アフガナイトが語る「真実の青」
アフガナイトは単なる装飾品ではありません。
それは、知性と直感を結ぶ青い架け橋。
思考の霧を晴らし、目の前の選択に迷ったときに、静かに背中を押してくれるような存在です。
手首に触れるたびに、深い青があなたの心を鎮め、
本来の自分に戻る感覚を思い出させてくれるでしょう。
美しさと希少性、そして象徴する意味のすべてが、この一本に凝縮されています。

当店初入荷!アフガニスタン産アフガナイトブレスレット
本日はアフガナイトのブレスレットが入荷しました。当店では初めての入荷です!

- 商品名:アフガナイト ブレスレット
- 産地:アフガニスタン
- 珠サイズ:8〜11.5mm
- 特徴:高い透明感と濃淡の美しいブルー、希少性の高い天然石
- 意味:真実・知性・冷静・直感
- おすすめ:レアストーンを求める方
- 価格:17,900円〜34,500円
あなたの手首に、宇宙の青を——

青には「静寂」「誠実」「真理」といった意味があります。
アフガナイトの深いブルーは、まさに“地球が生んだ知性の色”。
光を含んだその美しさは、心を穏やかに整えながら、
新しい未来へ踏み出す勇気を静かに与えてくれます。
この希少なブレスレットは、一期一会の出会い。
世界にひとつしかない青を、どうぞあなたの手元に。
本日の新着商品は10月7日の新着先取りライブでご紹介しています。動画ではマクロレンズを使って拡大した様子もご覧いただけますよ。美しい天然石の世界をお楽しみください。
この検査石に含まれる成分(鉱物)は以下の通り。