こんにちは、プレミアムストーンギャラリーです。
今回取り上げる日本の石は「花石玉髄」です。
他の産地の玉髄と比較しても際立って高いその透明感は、
明治期から工芸材料として高く評価されてきた歴史を裏付ける最大の特徴と言えます。

かつて河原を花のように彩ったと伝えられる地名の由来から、
現在は採掘が禁じられ希少性が高まっている現状まで。
本日は、北の大地が育んだこの清廉な銘石の物語を紐解いていきます。
今金町・利別川流域の記憶
花石玉髄の故郷は、北海道瀬棚郡今金町 にあります。
この地を流れる利別川流域、特に種川・花石地区周辺が主な産地です。
地名の由来には、美しい歴史があります。
かつてこの地の河原には、瑪瑙や玉髄が豊富にありました。
それらが「あたかも花のように美しく」転がっていたそうです。
そこから「花石」という名が付きました。
清らかな流れが運んだ石たちが、
どれほど豊かに大地を彩っていたかが想像されます。
今金町と「きれいな石シリーズ」:地域が守り伝える石の記憶
今金町において、町内で産出する美しい鉱物は単なる石ではありません。
それらは地域の大切な歴史的・文化的資源として位置づけられていまます。
象徴的な取り組みが、
町が紹介する「きれいな石シリーズ」です。

このシリーズは、利別川流域で採れる
瑪瑙、玉髄、オパールなどを対象としています。
町内にある「ピリカ旧石器文化館」などの施設では、
これらの石が地域の宝として紹介されているんですね。
花石玉髄はその中でも、
かつて工芸材料として一世を風靡した歴史を持つ、
代表的な存在です。
町がこのように石をシリーズ化して発信している背景には、
石を通じて土地の記憶を次世代へ繋ごうとする想いがあります。
私たちが手にするブレスレットも、
この「きれいな石シリーズ」の流れを汲むものです。
今金町の豊かな自然と、
歴史を誇りに思う人々の活動。
それらが重なり合うことで、
この石の価値はより深いものとなっています。

際立つ透明度の正体
花石玉髄は、極めて透明度の高い瑪瑙質の玉髄として知られています。
その透明感と艶は、他の産地のものと比較しても際立っています。
これは石の価値を決定づける本質的な特徴です。
氷や水滴をそのまま形にしたような清廉な佇まいは、
不純物が少ない高品質な個体ならではのものです。
白の中にうっすらと浮かぶ繊細な縞模様もあります。
ミルクティーのような柔らかな色彩のグラデーションも見られます。
これらは天然石ゆえの、味わい深い表情です。
石の組成は、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする石英質で、
モース硬度は6.5から7程度あります。
これはクォーツ系と同程度の硬さですので、
装飾品として十分な耐久性を持っていますよ。

明治時代の工芸と甲府の職人技
この石は明治時代からその美しさが認められてきました。
高級な工芸品や装飾品の材料として、非常に重宝されてきた背景を持ちます。
日本の近代装飾文化の一端を担ってきた、歴史的な価値を持つ石なのです。
今回、当店でご紹介している花石玉髄のブレスレットは、
山梨県甲府市の職人によって仕上げられています。
伝統的な手研磨の工程が、
石本来の艶と瑞々しさを最大限に引き出しています。
機械による大量生産とは異なります。
細かい番手の研磨材を重ね、丁寧に時間をかけて磨き上げます。
これにより、吸い付くような滑らかな肌触りを実現しています。
穴あけ加工一つをとっても、石の性質を見極めながら慎重に行われています。

採掘禁止が生んだ希少性
現在、産地である花石地区周辺では採掘が固く禁止されています。
新たな原石の供給はありません。
そのため、市場に流通しているのは
過去に採掘された貴重なストックのみなんですね。
在庫限りの取り扱いとなる、
極めて希少な状態が続いています。
私たちがこの石を手に取ることができるのは、
限られた資源を守り伝えてきた
人々の存在があってこそといえるでしょう。
希少性を単に強調するのではなく、
物理的な限界がある事実をお伝えしたいと思います。
産地を保護するという視点を持って、
この石と向き合っていただければ幸いです。
長くご愛用いただくために
花石玉髄は丈夫で、日常使いに適した石です。
お手入れは、使用後に柔らかい布で軽く拭き取る程度で十分です。
極端な乾燥や、長時間の直射日光は避けてください。
そうすることで、瑞々しい質感をより長く保つことができます。
落ち着いた佇まいは、どのような装いにも静かな気品を添えてくれます。
パワーストーンとしては、
社交性を高めたり自己の能力を高めたりする意味で
語られることもあります。
しかしそれ以上に、石自体の静かな佇まいが、
持ち主に安定感を与えてくれるはずです。
天然石の「パワー」や「効果」を保証するものではありません。
これらは文化的・歴史的背景に基づく“参考情報”としてご紹介しています。
実際の石選びにおいては、「石そのものの美しさ・品質」を重視してお選びいただくことをおすすめしています。
おわりに:北の大地の記憶を繋ぐ
北海道今金町の厳しい自然環境で育まれた原石。
それが甲府の職人の手で磨き上げられ、現代の私たちのもとへ届きます。
この軌跡は、まさに日本の風土と技術の結晶です。
新たな供給が望めない今、
一点一点の石が持つ重みは増すばかりです。
トレンドに左右されない、静かで深い透明度。
この石を眺める時間は、
せわしない日常の中でふと呼吸を整えるような、
穏やかなひとときを届けてくれるでしょう。
プレミアムストーンギャラリー厳選「花石玉髄」コレクション
当店では、貴重な花石玉髄のアクセサリーを取り扱いしております。
採掘禁止により再入荷の約束ができませんが、
可能な限り追い求めたいと思います。

職人の手仕事による滑らかな艶と、
北の大地の記憶を、
ぜひお手元でお確かめください。
2つの北海道の石が再入荷しました!
本日は「花石玉髄」に加えて、同じく北海道の石として「日高翡翠」と「ブラックシリカ」の2種類が再入荷していますよ。
日高翡翠(北海道日高町産)


日高翡翠は、北海道日高町で産出したクロム透輝石を主体とする緑色の宝石で、「第三の翡翠」と呼ばれる日本銘石です。
硬玉でも軟玉でもないものの、翡翠に似た繊維状構造と強靱さ、美しい蓬色の発色とツヤを持ち、マーブル状や点描風の独特な模様が現れます。
昭和後期に発見され短期間でほとんど採り尽くされたため、現在では「幻の翡翠」として希少価値が高く、勾玉やカボションなどの装飾品・コレクションとして人気を集めています。
ブラックシリカ(北海道上ノ国町産)


ブラックシリカは、北海道上ノ国町神明地区のみで産出する希少な黒色の珪質岩で、「神明石」「黒鉛珪石」とも呼ばれます。
主成分は石英質 SiO₂ に炭素や微量ミネラルを含む複合岩石で、遠赤外線放射素材として岩盤浴・入浴用チップ、健康マット、アクセサリーなどに広く利用されていますよ。
動画でご覧ください
本日の新着商品は12月27日の新着先取りライブでご紹介しています。動画ではマクロレンズを使って拡大した様子もご覧いただけますよ。美しい天然石の世界をお楽しみください。
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ちなみに、今金町といえば全国的に有名なのが
「今金男しゃく」というジャガイモです。
日本一の評価を受けるほど
甘くホクホクしたこのジャガイモを育むのは、
今金町の肥沃な大地と清らかな水です。
美しい石を育む土壌と、おいしい作物を育む大地。
同じ今金の地が持つ「豊かさ」の欠片を手に取っていると思うと、
花石玉髄への愛着もより一層深まる気がしますね。