はじめに
桜の国・日本には、その名にふさわしい美しい天然石があることをご存知でしょうか?京都府亀岡市の限られた地域でのみ産出される「桜石」は、その断面に桜の花びらのような模様が現れる不思議な石です。今回は、国の天然記念物にも指定されたこの希少な石の魅力と秘密に迫ります。
桜石とは
桜石は正式には「薭田野の菫青石仮晶(ひえだのきんせいせきかしょう)」という名前で、京都府亀岡市の薭田野町柿花から湯の花温泉にかけての約2キロメートル四方の地域でのみ採れる特殊な石です。
この石の最大の特徴は、断面に現れる六枚の花びら状の模様。まるで桜の花が石の中に閉じ込められたかのような美しさから「桜石」と呼ばれるようになりました。通常、直径5〜10mm、長さ20〜30mmの六角柱状をしており、時に淡いピンク色を帯びることも。

9300万年の時を経て形成された奇跡
桜石の形成過程は地質学的に見ても非常に興味深いものです。約9300万年前の中生代白亜紀に、次のような段階を経て生まれました:
- 菫青石(きんせいせき)の生成:花崗岩質マグマが地下から上昇し、周囲の泥岩に高温の熱を加え、菫青石という鉱物が形成されました。菫青石はアイオライトの和名ですね。
- 貫入三連双晶の形成:3つの結晶が互いに貫通する「貫入三連双晶」という特殊な構造を形成。これが六角形の花弁状構造の基盤となりました。
- 仮晶化と変質:時間の経過とともに地下水などの影響で菫青石が白雲母と緑泥石に置き換わる「仮晶化」が起こります。しかし元の六角形の形状は維持されたまま。微量の酸化鉄が含まれることで、淡いピンク色を呈することも。
この複雑な地質プロセスを経て、桜の花びらのような美しい模様が形作られたのです。

天然記念物に指定された価値
桜石は1922年(大正11年)3月8日に「薭田野の菫青石仮晶」として国の天然記念物に指定されました。指定理由としては、以下の点が挙げられます:
- 特異な形状と美しさ(六角柱状で断面に6枚の花弁模様)
- 地質学的価値(接触変成作用と仮晶化プロセスの典型例)
- 文化的価値(菅原道真伝説と地域信仰との結びつき)
- 産出地域の限定性(約2キロメートル四方の限られた地域)
菅原道真と桜石をめぐる伝説
桜石が産出される亀岡市の桜天満宮は、菅原道真ゆかりの地とされており、興味深い伝説が残されています。江戸時代から知られていた桜石は、地元では厄除けや雷避けのお守りとしても重宝されてきました。
科学的な形成過程と伝説が交錯する点も、桜石の魅力の一つと言えるでしょう。
桜石を守る取り組み
希少性と学術的価値から、現在は桜石の採取が厳しく制限されています。国の天然記念物に指定されていることもあり、無断での採取は禁止されています。貴重な地質遺産として、大切に保護される取り組みが続けられています。
まとめ
桜石は、約9300万年前の地質変動によって形成された奇跡の石。その断面に現れる桜の花びらのような模様は、長い年月をかけた自然の芸術作品と言えるでしょう。
京都亀岡の限られた地域でしか産出されない桜石は、地質学的価値だけでなく、文化的・歴史的価値も併せ持つ特別な存在です。機会があれば、京都亀岡を訪れ、この美しい天然の奇跡に触れてみてはいかがでしょうか。

桜石の原石販売中
プレミアムストーンギャラリーでは、桜石の原石を取り扱いしております。貴重な品ですので入荷数は限られています。品切れの際は再入荷できるか調査しますので、お問い合わせくださいね。


ぜひチェックしてみてくださいね!
本日の新着商品は3月18日の新着先取りライブでご紹介しています。動画でもお楽しみください。
日本の石「桜の石特集」(2025/3/23新着)

日本の石シリーズから桜の名前をもつ石をピックアップしました。
新潟の山桜石と高知の土佐桜の新商品も入荷していますよ。
ブレスレットは変わりダネのキューブタイプのビーズを使用しています。




コメントを残す